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米国携帯市場レポート(01-OCT-2005~15-OCT-2005)

皆様

今週、米国におけるリアリティー番組について、こんな記事が日本版MSNに載っていました。

《米TV業界は、一般人を主役にしたリアリティ番組の台頭のおかげで、俳優の仕事が減っていることが明らかになった。全米映画俳優協会の発表によると、03年にはドラマやコメディ番組などで年間3万8127もの役があったのに、04年には9.7%減の3万4431役になっているという。また、リアリティ番組の1週間あたりの放送時間も15時間から22時間にアップしているという。この現象にアラン・ローゼンバーグ会長は、「リアリティ番組は、俳優たちが生計を立てていくうえで厳しい障害になっている」と指摘した。》

90年代末の『Survivor』の衝撃的なヒット以来、リアリティ番組は次第に、TVエンターテイメントの中心になってきました。リアリティ番組とは、狭義では「シーズン(11~12回放送)中に、一人ずつ参加者を蹴落とし、残った一人の勝者が、ご褒美を手にする」というシナリオの番組です。アメリカ人の友人によると、こうしたリアリティー番組が生まれるきっかけになったのは、脚本家達のストライキが発端だったそうな。制作局が苦肉の策として生み出した脚本無しのリアリティ番組に、結局はメシの種を奪われる・・・という、なんとも皮肉な話です。

しかしリアリティー番組の魅力は、何と言っても「ナマの刺激」でしょう。そこには参加者の諍いや葛藤, 涙といったナマのドラマがあり、これに慣れてしまった視聴者にとっては、たった30分のシチュエーションコメディですら「登場人物の設定を覚えるのが億劫」だし、「どうせウソもの」ということになります。

"コンテンツ"という面から言うと、この傾向は"退化"なんじゃないか、と懸念しております。しかし一方、「よく、これだけアイデアが出るよね」って感心するくらい、リアリティ番組のバラエティは様々。
ちなみに、最近ではホスト(審判)役にビッグ・ネームを出す傾向が強く、一昨年にはドナルド・トランプの下、いろいろなビジネスで金儲けを競う『Apprentice(実習生)』が大ヒット。先シーズンにはスーパーモデルのタイラ・バンクスがホストを務めるスーパーモデル誕生モノ、今シーズンはマーサ・スチュワートによる、もう一つのApprenticeが登場しています。

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前口上として
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◆コンテンツ関連の調査結果で、「え?ほんと?」という数字が出ていました。一つはVerizonの公式サイトでは、ゲーム売り上げのほうが着メロより高いという話。もう一つは、米国のプレミアムサービス(公式サイト&プレミアムSMS)経由での着歌の売り上げが、着メロの約2倍になる、という調査結果。いずれも後述いたしましたので、ご参考に。WSJ紙には「日本と比べると着メロ市場もWebアクセスも大きく遅れているが、ゲームだけはさほど差が無い」といったコメントも載っていました。

◆若年層を狙ったMVNOが、また新たに発表されました。今年1月にJVとして立ち上がったSK-EarthLinkが、来年初を目処に、MVNOサービスを開始するそうです。ロールモデルはAppleのiPodとMotorolaのRazr端末とのことですが・・・さすがに両者合同のRokr端末とは言いませんでした(笑)。そういえば、ちょうどRokr端末の売れ行きが悪いという記事がChicago Tribune紙で取り上げられていましたっけ。

◆IM市場をめぐって、MSN、Yahoo、AOL、Googleが混戦しています。MSNとYahooの呉越同舟が報じられた途端、GoogleのAOLへの出資の噂が流れました。
IMだけの話をすれば、IMを制すればテキストメッセージのやり取りだけでなく、PC間のVoIP市場への糸口を掴むことともなります。また米国では、携帯eメールが一般的な日本の市場では考えられないほど、携帯IMへの期待度が高く、IMユーザ獲得は、モバイル・コミュニケーションにおいても同様のユーザ獲得の可能性が得られます。
もう一つ面白いのは、これらの会社が、もともとはサーチエンジン、ISP、ポータル、ケーブルTV・・・というふうに、違うカテゴリの出身であること。しかし、いずれも「コンテンツに至る道」の提供者。出身が何であれ、結局は同じ土俵で競い合うところに、デジタル世界でのプレーヤの宿命を感じます。

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  INDEX
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■■米国キャリア動向■■
◆韓国SK TelecomとEatrhLinkのジョイントベンチャーが、来年初にMVNOサービスを開始--2009年に300万人加入/20億ドル収入を目指す

■■コンテンツ関連■■
◆人気歌手Eminemが、携帯コンテンツ会社5社を告訴
◆携帯ゲーム市場は2009年に10億ドルに到達;Verizonのゲーム売上規模は着メロを凌ぐ
◆携帯向け音楽サービスの稼ぎ頭は着歌--着歌60%、着メロ33%、リングバックトーン7%という調査結果報告

■■インフラ(VoIP, WiMAX等)関連■■
◆Wireless Mesh Network(WMN)の市場は、2009年に10億ドル近くに到達--技術要素はWiMAXやUWD
◆WLANおよびVoIPに対する支出額は2009年までに倍増--政府系、金融、小売などの需要を見込む

■■その他 (グローバルビジネス・携帯電話など)■■
◆サテライトTVのDish Network(1150万加入)が、ポータブルメディアプレーヤ《PicketDis》の企画を発表
◆YahooとMSNがIM互換を実現することについて合意発表--IM市場の44%のユーザ間でVoIPとメッセージングのやり取りが可能に
◆サーチエンジンのGoogleと米国ケーブルTV最大手のComcastがAOLへの出資を検討;AOLのIMユーザは米国加入者5150万

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◆Wireless Mesh Network(WMN)に関するIn-Statの調査によれば、米国のWMN市場は、昨年の3350万ドルから、2009年には約30倍の9億7430万ドルになると見込まれる。この市場の牽引役は各都市のWiFi網、ワイアレスISP、さらにセキュリティ業界などで、技術としてはWiMaxやUWD(ultra-wideband)などがあげられる。[Firece Wireless 10/3]

◆人気ラップ歌手のEminemが、インターネット経由で着メロ販売をしている携帯コンテンツ会社に対し、着メロ配信をやめるよう訴訟を起こした。訴訟されたのは、Cellus USA (コロラド州)、Georgia-based FanMobile(ジョージア州)、Nextones.com(ニューヨーク州)、MyPhoneFiles(ニュージャージー州)、MatrixM LLC(ニュージャージー州)の5社。これらは正当なライセンス契約無しで着メロを配信しているとのこと。Eminemは、同様の訴訟を、カラオケ会社数社に対しても行う予定である。
[WSJ 10/6]

◆WSJ紙が、米国の携帯ゲーム市場の急速な伸びと今後の予測について、以下のような数字を発表した。
- 2005年8月時点、携帯ゲームのダウンロードが可能な携帯端末は1億1200万台で、2004年11月の8300万台を大きく上回る。
- 2003年に13歳以上の携帯ユーザ約1億800万人が携帯ゲームに費やした総額は74億ドルであり、2008年には83億ドルになると見込まれる。
- 2005年8月時点、携帯ユーザの約35%にあたる6300万人が携帯ゲームを利用しており、このうちの約1/4にあたる1600万人が有料ゲームを利用、あとの4/3はプレインストールのみ、利用している。(by M:Metrics)
- 携帯ゲームの売り上げ総額は2003年には4160万ドル、2009年には10億ドルに達すると見込まれる。(by Yankee Group)
- 女性ユーザはそのうちの半数を占めるが、その平均年齢は、従来のコンソール/PCでゲームを楽しむ年齢を上まわる。
- Verizonのスポークスマンによれば、同社のゲームコンテンツ売り上げは、着メロや待受を凌ぐ。Sprint NextelおよびCingularによれば、着メロの規模と並ぶ、との話。
[Wall Street Journal 10/11]

◆サテライトTV《Dish Network》の提供社EchoStarが、ポータブルメディアプレーヤ《PicketDis》の企画を発表した。価格は$329からで、レコーダ機能付は$599。DVD、録画機能、音楽やTV番組の録画機能なども付くという。DishNetworkは米国で2番目に大きいサテライトTVで、現在1150万が加入している。
[USA Today 10/11, CTIA SmartBrief 10/12]

◆韓国SK TelecomとEatrhLinkのジョイントベンチャーSK-EarthLinkが、来年初にMVNOサービスを開始、2009年に300万人加入/20億ドル収入を目指す。対象ユーザはテクノロジ好きの若者層。ロールモデルはAppleのiPodとMotorolaのRazr端末で、デザイン性やクールな機能を重視した携帯端末を出していく。
[FierceWireless, Internetnews.com, CTIA SmartBrief 10/13]

◆YahooとMSNが、VoIPおよびText MessageベースでのIM互換を実現することについて合意をした。現在、世界のIM市場はAOLが56%を占めて第一位、Microsoftが25%、Yahooが19%、残る1%がGoogleその他、となっている。これが実現すれば、MSとYahooあわせてマーケットの44%を占めるIMユーザ同士で、VoIPとメッセージングのやり取りが可能になる。
今回の合意の背景としては、GoogleのIM市場への進出や、SkypeなどのVoIPサービスプロバイダの躍進への対応策という見方がある。MSNは、既に同様の合意をAOLと取り付けていると言う噂もあり、現在IM市場を席巻する3社が、それぞれタイアップしていく可能性がある。
[Fierce Wireless, Wall Street Journal 10/12]

◆Washington Post紙が、サーチエンジンのGoogleと米国ケーブルTV最大手のComcastが、AOLへの出資を考えていると報じた。現在AOLとMSNの間でIM互換の話が進んでいるという噂があり、同紙によれば、AOL向けサーチエンジンが大きな収入源を占めるGoogleが、それを阻止するための措置を講じた可能性があるとしている。
一方、Comcastの興味としては、同社の提供するブロードバンドをAOLのユーザ向けに提供することである。
現在、米国内でのIMユーザは、AOLが5150万、MSNとYahooあわせて4920万となっている。
[Fierce Wireless, The Washington Post 10/13]

◆Telephia社は、2005年7月の「Mobile Audio Report」で、携帯向け音楽サービスによる収益の60%を着歌、33%が従来の着メロ(ポリフォニック、モノトーン)、7%がリングバックトーンであるという調査結果を発表した。この調査は、約3万件の電話請求書を追跡したもので、プレミアムサービス(公式サイト&プレミアムSMS)利用のみが対象となる。
(詳細はココ -> http://www.phonecontent.com/bm/news/ringtone/1216.shtml
[Telephony Online 10/12; CTIA SmartBrief 10/13; PhoneContent.com, Fierce Wireless 10/14]

◆IDCによれば、2009年のWLANおよびVoIPに対する支出額は、現在の2倍になる。2004年の実績では、政府系のWLAN系機器に対する支出は1億ドル、VoIP系機器への支出は1億1800万ドルだった。IDCは今後も政府系がマーケットの大きな部分を占めると共に、金融、ヘルスケア、小売などの分野でも拡大すると見込んでいる。特に金融や小売は、リアルタイムでの情報統合が必要となってくるため、こうした技術への需要が拡大すると期待される。
(※ただしIDCのサマリー含め、どこの市場の話をしているか明記されていない。)
[EETimes, Information Week 10/13; Fierce Wireless, CTIA SmartBrief 10/14]

以上

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